さて、前回センターセオリーの『攻撃篇』をUPしましたが、な、な、何と、間を置かずに『守備篇』のUPです! …って、実は攻撃篇と守備篇は表裏一体のものであり、攻撃篇を作れば守備篇もすぐ出来ちゃうような代物なんですな。ともあれ、珍しく1ヶ月以内に更新されたテ楽小屋をお楽しみ下さい。あ、ちなみに本編は
●攻撃篇●を見てからでないと意図が十分伝わらないので、そっちも見てみてね。
前作
●攻撃篇●では、攻撃側がセンターを攻める利点を書きました。ということは、当然その裏返しでセンターを攻められることも多々あるということです。
今回は、守備側がセンターをどのように守るのか、またその切り返しはどうすれば良いのかを、相手が雁行陣・こちらが並行陣・こちらの返球が浮いてしまい相手前衛にポーチされた、という想定で考えてみましょう。
この場合、こちらが並行陣であるため、相手前衛は守備的な位置(少しネットから離れた位置)に立っていたはずです。そこからポーチする場合には、前回の内容の通りセンターに打ち込むのが最も安全で簡単な策ということになります。更に言うと、返球がより一層難しくなるようにと、足元を狙って来る確率が一番高いと言えます。
広いコートの中を、たとえ2人掛かりでも完璧に守り切ることは不可能なので、まずは二人の間を狭めてセンターのコースを塞ぎ、打たれる確率が最も高いところをガッチリ守りましょう。『最も確率が高いところ』とは即ち、相手にとって『最も打ちやすいところ』に他なりません。そのコースを2人掛かりでしっかりと塞ぎ、更に足元を狙われても返球出来るように低い姿勢で守れば、強く打たれても返球出来る確率はグンと高くなります。そうなると、相手には
『(センターだと)返球されそう!』
というプレッシャーがかかり、力んでアウトしたりネットミスすることも出て来ます。相手がそれを嫌って他のコースを狙おうと思っても、センターが一番簡単なコースである以上、残っているのはセンターに比べて難易度の高いコースしかありません。同様にプレッシャーがかかってミスする確率が高くなります。
自分にとってプレーしやすく、相手にとってやりにくい状況を作るのは対戦型スポーツの鉄則ですが、これはまさにその鉄則に従った戦術です。ピンチには二人でセンターをガッチリ守り、何とか挽回のチャンスを窺いましょう。
…と、ここまで言うと、こう言う方が結構います。
『そんなん言うけど、こっちの返球がヘロヘロ〜っと浮いて相手が前に詰めて来たら、2人ともセンターに寄ってる分楽〜にサイド抜かれるや〜ん!』
はい。その通りです。
『えぇ〜っ!? ほしたらそん時はどないしたらええのぉ〜?』
諦めてクダサイ。
『そない無責任なこと言うなぁ〜!(怒)』
無責任でも何でも、実際そんなもんです。幾らこっちが並行陣を採っていても、あまりに返球が悪ければ相手前衛もネットに詰めて来ますし、ネットに近い分幅広い角度に自在に打ち込めるため、守備側にはなす術がありません。…でも、それって2人ともセンターに寄っているせいかなぁ?
その前の返球がヘロヘロになるぐらい悪かった時点で『勝負あり!』なんぢゃない?
そんな時に『完璧に守り切る方法』なんてあり得ません。精々、一旦センターを閉めておいて相手の打球コースを左右狙いに振り向けさせ、打つと同時にヤマカンで走る、ぐらいしかないですね。ちなみに塾長の場合は、ヤマカンだけでなく相手プレーヤーの挙動や癖・性格を考えて
『テイクバックが大きく身体が開いてるのでクロス側に強打するだろう』
『この人はドロップショットが好きだからそれに賭けよう』
といった『読み』を働かせています(このことが果たして参考になるアドバイスとして適当かどうかは…ちょっと悩みますけどね)。
さて、何とかセンターに打ち込まれた球を返球出来るとして、どんな球を返すのが適当でしょうか?
勿論、余裕があれば色々なコースや高さを狙うことが可能でしょう。ちなみに塾長はこの球を前衛の後ろへロブで返すのが好きです。でも、大概余裕のない状況での返球になるため、コースや高さを細かくコントロールするのは難しいと思われます。こんな場合は、取り敢えず何とか低い球を返せるようにしてみましょう。
この低い球を相手後衛側に深く返せれば、並行陣対雁行陣のセオリーである深くて低い球となり、完全にこのピンチを切り抜けたことになります。万一この返球が短くなっても大丈夫。とことん短ければドロップショットと同じ効果が狙えますし、相手がそれを利用してアプローチを仕掛けて来たとしても、低い球を拾い上げるアプローチは球が浮きやすく、逆にこちらのチャンスボールになることもあります。
万一相手前衛側に球が流れてしまったとしても、低めの球なら大丈夫。相手前衛にしてみれば、折角掴んだ攻撃のチャンスを逃さないよう、この返球に対しても続けて2度目の攻撃をする準備をしているはずです。そこに浮き球が行けば今度こそ決められてしまいますが、返球がネットすれすれの低い球であれば、叩きにくい分こちらも守りやすくなります。
とにかく、相手の後衛側でも前衛側でも、浮いた球や高いバウンドの球が行ってしまうと、ピンチはまだまだ続いてしまいます。一方で低い球さえ打てれば、後に挽回するチャンスがあるだけでなく、場合によってはその球自体が攻撃として活きて来ることもあるのです。追い込まれた状況で複数のテクニックを使うのは難しいでしょうから、まずはラケット面を寝かし過ぎないようにして、『低く返球する』という1点に集中しましょう。
今回は並行陣対雁行陣のケースで解説しましたが、他のケースでも基本は同じです。二人がやや中央に寄ることでセンターに打たれた球を何としても返球し、難しいサイド側を狙わせるよう相手にプレッシャーをかけます。
但し、万一サイド側を抜かれたとしたら、その場合はキッパリ諦めて下さい。拍手でもして相手をその気にさせ、引き続きセンターを閉めておけば、調子に乗った相手は次こそミスしてくれるかも知れません。ミスなく2球3球と続けてサイドに決められるようなら、相手は相当に上手な方です。これも同様に『ドロー運が悪かった』と思ってキッパリ諦めましょう。
但し、この諦める時の『諦め方』が肝要です。何もせずにただ諦めるのではなく、自分に出来る最善の手段=相手にとって最もプレッシャーのかかる手段を尽くし、その上で相手がそれを上回ったら潔く諦める。試合を楽しみ、なおかつ結果を出すには、こういう姿勢も実は重要なことですよ。