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第20回:手首の角度(フォアボレー編)

 今年に入って新しい事を始めたのはいいけど、随分と忙しくなっちゃって本HPの更新がお留守になってしまってました。楽しみにして下さってる皆様には大変申し訳ない。m(__)m
 連休に入ってようやく少し暇が出来たので、また頑張ってコツコツと更新して行きます。宜しくお願いしますねッ。

 さて、今回は『手首の角度』の話(フォアボレー編)です。
 ローボレーを処理する時など、テニス関係の指導書には時に
『ラケットヘッドが手首よりも下がらないように注意しましょう』
等と書かれているのを目にします。実際にそのように指導しているコーチもおり、そのせいか低いボレーを妙チクリンな格好で窮屈そうに処理している人もままあるようです。
 確かに、『ラケットヘッドの位置が手首よりも高い』というのは、腰より上の球にあっては重要なポイントであり、理想である…ように言われています。しかし、塾長が考えるに、実際はちょっと違うと思うのです。どう違うのかを言葉で説明するのは難しいのですが…そう、こう考えてみて下さい。
 『顔ぐらいの高さの球を、手首よりラケットヘッドを下げて打てるか?』
 これを実践しようとすると、何だかヘンな格好になってしまいますよね。概ね胸〜腰の高さ辺りを境に、それより高い球はラケットヘッドよりも手首が低いのが自然な動作であり、逆に腰より低い球はラケットヘッドが下がる形の方が本当は自然なのです。
 では、なぜ敢えて殊更にラケットヘッドを上げた姿勢を強調するのか?それは、低めの球でもラケットヘッドを立てて捉えようとする事で
@.ラケットの位置が顔に近くなり、『よく見て打つ』という基本姿勢が保ちやすい。


A.低めの球を捉える時に十分に腰を下げた低い(=しっかりした)姿勢を作る事になる。


B.打点位置も身体(上半身)に近くなるので、強い打球にも打ち負けにくくなる。


 といった利点が見込めるからです。
 しかし、これもあくまで精々腰〜太ももの高さの球に対してだけで、膝よりも低い球に対してもそれを維持しようとすると、どう考えても無茶な姿勢(図1)にしかなり得ません。

 まさかこんな格好を実践出来る方が居るとも思えませんが、足元を狙われた時のローボレーやハーフボレーには『ラケットヘッドを上げる』以外の全く別な対処方法を考えないと、どう考えても無理があります。

 ところで塾長は、ストロークにしてもボレーにしても、高さや球種によって極端に打ち方を変える事には基本的に反対です。まあ、左右(フォアとバック)の違いは仕方ないのですが、例えば『腰から上の高さの球はこう、それより低い球の打ち方はこう』と厳密に決めてしまうと、常に『境界』の問題が出て来るからです。『腰から上の球だと予測したのに実際は腰より低い位置で球を捉えないといけなくなった場合』や、その逆などにおいて、打球動作に入ってから途中で完全に打ち方を切り替えるのは無理があります。フォアのボレーならフォアのボレーで、あるキーポイントを決めておき、高さに関わらずそのキーポイントだけを崩さないように出来れば、いつでも悩む事なくそれなり以上の返球が可能になると考えている訳です。
 その考えに則ってボレーの場合のキーポイントを考えた時、汎用性が高いのは『手首の角度の維持』ではないかと思います。
 フォアボレーの場合の手首の角度は図2のようになります。手首がやや手の甲側に曲がっていますが、よくテニス雑誌等で見かけるような手首の親指側への反り返り(ラケットを立てる方向)は少な目です。
 特に目立つのが『手首の手の甲側への曲がり』です。グリップやプレースタイルにもよりますが、ボレー向きのやや薄目の握りの場合、このように曲げておくと強い打球にも押し負けにくくなります。理想を言えばもう少し曲がりを少なくして、柔らかな手首の使い方でコントロール出来れば良いのでしょうが、その為には『手首の柔らかさを維持しつつ強靭に鍛え上げる』という鍛錬が必要であり、アマチュアプレーヤーには難し過ぎます。その点この形なら少々の速い球がラケットに当たっても形が崩れる事はありません。
 但し、打球に対する強さを手首に求める形になりますので、当然ながら手首(特に手のひら側)の腱を負傷していたり、負傷した事のある(=再発の恐れのある)プレーヤーでは注意が必要です。完治するまでプレーそのものを我慢するのが一番ですが、どうしても使わないといけない場合には医師の助言を仰ぎ、テーピング等で十分に補強するなどの対策を取って下さい。
 それでは、この手首の形を使って低めの球を実際に処理する時の形を見てみましょう。実践では図3のようになります。ラケットヘッドは完全に下を向いていますが、手首の角度はしっかりと維持されています。腋を締めて打点を身体より前にする事で、速い球にも打ち負けにくくなるはずです。膝を落とした『テニス指南書お勧め』のスタイルに比べて多少コントロールは甘くなりますが、慣れればこの位置からコースを打ち分けたりも出来るようになります。実際、塾長はここからドロップボレーやハイアングルショットを打つのを得意技にしています。
 取り敢えず、この形を真似して、低めの球を処理してみて下さい。うまく出来た場合には、意外と腕や足腰への負担が少ない事に気付くでしょう。特に高齢もしくは足腰に故障を抱えたプレーヤーにとっては、この形の方がはるかに楽なはずです。
 但し、先にも言いましたがコントロール性が若干落ちる事は覚悟して下さい。まあ、慣れてしまえばそれなりにコントロールは可能です。コントロールの秘訣や動作については、次回『バックハンド編』で…お話しするつもりですが、まだまだ忙しいのでいつになるやら…。気を長くしてお待ち下さい。

2005.04.30 Copyright(C)しんのすけ


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