ここは誌上レッスンのバックナンバーです。過去の作品を各話・または同一テーマ毎にまとめてあります。

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第19回:サーブの打点

 年末からちょっと新しい事を始めてしまったのと、ホームページ作成に関する色々な技術習得に手間取った事などが重なって、更新作業が永らくのご無沙汰になってしまいました。折角このサイトを見に来て下さるお客様が増えて来てたのに、手放しちゃったかもなあ?
 まあ、『誰が見ても見なくてもこのサイトは続ける』という方針ですので、今後も不定期ながら更新は続けます。気が向いたら見に来てね。

 さて、今回は『サーブの打点』についてです。早速、次の2枚の画像を見て頂きましょう。
 まずは1枚目。これは、某プロ選手のサーブ動作の一部を切り取って、見やすいように(と言うか実際は著作権だの肖像権だのの問題を回避する為に)塗り絵にしちゃったものです。あ〜お陰でホントに見やすいなあ〜(笑)。
 話を戻しますが、この画像はトスアップ直後のものです。トスアップした左手が下がり始めており、右肩に担いだラケットがこれから力強いサーブを打つ為の『タメ』を作っているのがわかります。お絵かきの手法を根本的に変えたので、以前のものよりも筋肉の向きやひねり具合が良くわかると思います(笑)。実はこの技術習得にも時間がかかって…という言い訳の続きはさておき、胴体のひねりを見てみましょう。
 打球方向は画面右側です。それに対して、身体が90度横を向くぐらいひねられており、更に左肩が上↑、右肩が下↓という上下方向のひねりも加わっています。細かく言うと、この選手はもう一つ、上体を背中側に曲げて(反り返る動作)腹筋と背筋も使っている事がわかります。この3つの動作をパワーに変えて、スピードのあるサーブを打っているのですね。それでは、次の画像です。
 今度はインパクト直前の画像になります。こちらも詳しく見てゆきましょう。
 この選手は腰の折れるのが少し早く、やや前かがみになっています。男子選手ぐらいに背筋と腹筋があるともう少し直立に近い形になり、打点を更に高く出来るのですが、この選手ではここらあたりが限界でしょう。
 胴体を見ると、90度横を向いていた上体は完全に打球方向に向き直り、横方向のひねりがうまく戻されて(=使われて)いる事がわかると思います。更に肩の上下も先程とは逆に左肩が↓、右肩が↑になっており、このパワーもうまく使えています。腹筋と背筋で支えていた上体の後ろ反りも前屈に近い形にまで戻されており、3つの力が全て使われている事がわかるでしょう。
 この画像はインパクト直前ですが、実際に球を捉えたのは図の赤い『×』印の辺りになると思われます。今回は、ココが問題になるのです。
 先にお断りした通り、この画像は『プロ選手』の動作をモチーフに描かれています。ツアープロ、それもこの選手のように世界を転戦するランキング上位の選手の場合、専属のトレーナーを雇って練習メニューを考え、筋力トレーニングもしっかりと行い、同じく高い報酬を払って雇った専属コーチと一緒に毎日8時間以上みっちりとテニスをしています。そう。これは、そう言うヒトだからこそ出来る動作なのです。
 私も長くテニスに関わってきていますが、いまだに専属のコーチを雇っているヒトには(観戦しに行ったプロツアー世界戦で見た選手を除き)お目にかかった事はありません。恐らく、余程の大金持ちの方でも、たかがテニスの為にコーチやトレーナーを雇っているヒトはいないでしょう。プロ選手でもその投資に見合うだけの収入(優勝賞金)があるからこそ出来る話であり、同じプロでもランキングの低い選手だと専属コーチなんか雇えやしません。ましてや、週に1回スクールでプレーするのが関の山という一般プレーヤーには夢のまた夢のもひとつ夢ぐらいな話です。それだけ格差があるのに、
『同じ動作をすれば同じようにサーブが打てる』
と考えるのは、残念ながら『無茶』『無謀』としか言いようがありません。
 では、一般のプレーヤーの場合はどうすれば良いのか? それが、次の画像です。
 何だか先程の2枚に比べて『ダイナミックさ』のかけらもない画像です(笑)。ヒトによっては
『えぇ〜っ?こんな格好の悪いサーブ、嫌だあ〜!』
と思うかも知れません。でも、一般プレーヤーにとっては、こちらの方が理にかなっています。
 この直前(トスアップ時)の動作ですが、図1の身体の左右方向90度のひねり・肩の上下はそのまま使って良いでしょう。最大の差は、上体の反りを使わない事です。
 勿論、全く使うな、という訳ではありません。浅めに使うくらいなら結構です。体力に自信のある方なら図1ぐらいに浅く反る事は可能でしょうから、そのままお手本として貰っても大丈夫です。その意味でこの図の前の図は新たに描いていません。ええもう決して追加で1枚描くのが面倒臭いとかそう言う理由ではありません絶対(笑)。
 ところで、この『反る』という動作は肉体に大変な負荷をかけます。特に腰には大きな負担となり、腰を痛めているプレーヤーには禁忌とも言える動作です。腰を痛めていなくても、普段使わない筋肉を極端に強く大きく使う事の危険性を考えると、身体的負荷の少ない90度回転動作と肩の上下動だけでサーブを打つ方が良いでしょう。そこで、この図3になる訳です。
 図3でも上体の90度ひねりと肩の上下動は使われている事がわかると思います。しかし、上体の反り戻しを使っていないので、打球時の上体はやや直立に近い形になります。こうなると、打点を図2のように高い位置に持って行くのが難しくなります。やってみるとすぐわかるのですが、直立して腕を真上に上げた状態では、腕に全く力が入りません。
『打点を高くしないとサーブが入らない』
と思ってひたすら高い位置で球を捉えようとするプレーヤーも多いのですが、力が入らないという事は打球の勢いもなくなりますし、コントロールも難しくなります。それよりは、多少低くてもしっかりと力が込められる(≒コントロール出来る)位置で球を捉えた方が合理的です。この図での打点は赤い『×』印の辺りになります。
 図2と比べてかなり前の方にあり、その分位置もやや低くなりますが、故障をせず、ある程度力が入り、コントロールもしやすい事を考えると、一般プレーヤーの場合はこんな位置の方が適当と言えるでしょう。勿論、体力に自信のある方や、ある程度地力のある中高生なら、図2に近い形で打つ事も可能です。
 要は、ご自分の体力や故障の心配と相談して、図2〜図3の間のどこかで手を打っちゃいましょう、というお話でした。チャンチャン♪

2005.01.21 Copyright(C)しんのすけ


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