前回の冒頭で前々回〜前回及び3回前〜前々回の間が開いた事を反省の色なくご報告しておきながら、今回またまたまた更新の間が開いてしまいました。いやあ〜、本当に申し訳ない。はっはっは。(って前回と言う事一緒かい!)
今回遅れた理由は、新たに立ち上げた旅行関係のHPを作るのに忙しくって手が回らなかったから、なんだけど…能力以上にHP持ち過ぎかな?(その通りぢゃ!!)
さて、今回は、ご近所でテニスしてて思った『壁打ち練習法』について。
近所のコートには片隅にコンクリ製の壁打ち用壁(?ヘンな日本語?)があるのですが、なんせご近所の気ままな集まりなので毎回開催人数にバラつきがあり、試合(ダブルスなので4人入れる)が始まるとあぶれた人はここでちょっと練習してたりするんですな。
まあ実際どこでもよく見られる光景ではあるのですが、ある人は真剣に自分のフォームを確かめ、ある人は身体をほぐす為に、またある人は昨日のストレス(どんな?)を発散する目的で打ってたりもする訳です。
塾長自身、テニスを始めようと思った時の最初の相手は『壁』でした(まあ今でも『壁』とはお友達で、時々ぶつかっては旧交を温めてますが…苦笑)。その頃は何とも思わなかったのですが、コーチをするようになってから気になって仕様がない事が一つ。
『球が速過ぎ!!!』
特に、まだフォーム(打ち方)の固まっていない人や、フォームを確かめたいと思う人は球速を半分以下に落とさないと、全く練習になりません。考えてもみて下さい。普通の球速で打った場合、ラリーなら相手コートの奥まで飛んでから戻ってくるボールが、その半分の距離=ネット辺りからすぐに折り返して来るのです。所要時間は計算上ラリーの半分。つまり実際の倍の速度で対応しないと続きません。これでは、球を打った時の感触や、自分のフォームが正しいかどうかなんて確かめる間はありません。打ってはすぐ球が来て、ちゃんとした準備動作やフォームを形作る間もなく次の球を返球しなくてはなならない慌しい状況が、『じっくりと練習出来ている』とはとてもじゃないけど言えませんよね。
理想的な練習方法は、球速がラリーの半分以下、という恐ろしく遅い球を、じっくりとつなげる事です。1球1球を大切に、打つ前の準備動作がきちんと出来ているか? 自分の打ち方が正しいかどうか? 打った時の感触はどんなだったか? その結果どこに飛んだか? といった得られる情報の全てを噛みしめるように味わいつつ、出来れば毎回同じ辺りにコントロールする事が出来れば、これは相当良い練習になります。
場合によっては球速は3分の1以下、いや、もっと落として下さい。飛距離にして10mも飛ばないへろへろ〜っとした球です(壁に近付いて練習しましょう)。誤解されやすいのですが、球速の遅い球を上手にコントロールする技術は、基本中の基本であると同時に、ある意味普通の球速の球をコントロールするよりも遥かに難しいものなのです。こんな球を上手に操れるようになれば、速い球を扱う試合での技術も相当向上する事請け合いですよ。その上で、あるテーマを持って壁打ちに取り組みます。
例えばまだフォームの固まっていない人の場合は、壁に直径1m位の円形の的を描いて、全ての球をその中に納められるように練習します(本当に的を書くと怒られちゃう場合も多いので、壁にあるシミやなんかを中心に据えて心の中で描きましょうね。うちの近所のコートでは、書いたら多分次から使わせて貰えなくなりそう…)。打点の前後位置を修正したい場合は縦に線を1本(同様に心の中で)描き、その線上に球を集めるようにします(高さのバラつきはあまり気にしないで結構)。スウィングの縦の軌道を修正したい場合は横に線を1本引いて、その線上に球を集めます。
大事なのは、円の中心、線の上に球を集める事、…ではありません。相当上位のプロでもない限り、絶対にバラつきは出ます。出て当然、出なきゃおかしい、ぐらいに思っておきましょう。で、大事なのは、
『決められた目標に向って球を飛ばすにはどうするか?』
という『感覚』を磨く為に、結果をフィードバック(還元)させる事です。
短い距離、緩い球でも、ちゃんと狙って、狙う為の動作をして打った球には色んな情報が含まれています。足の位置、重心移動、腕の動作(球を打つ前の動作、当たった時の動作、打球後の動作)、インパクトの位置(前後左右の位置と高さ)、インパクトの感触…。それらは恐らく毎回微妙に違うはずです。その中で、自分自身で『今の動作、感触ならこの辺に飛ぶはず』という予測を立てて、その予測が正しかったかどうかを確認するのです。
実際にやってみるとこれは大変な事で、最初のうちは球速がいくら遅くても時間が余るなんて事はないはずです。目一杯手一杯精一杯で、慣れるまでは壁に当たった球は打ち返さず、そのまま流すかキャッチしてからもう一度考え直すぐらいで丁度良いでしょう。最初はそれで構いません。むしろその方が、落ち着いてフィードバック出来るはずです。
また、恐らく最初は概ね予測と違う所に球が飛んで行くはずです。当初はその理由すら思い当たらないでしょう。それで結構。そのまま続けて下さい。でも、そのうち(マグレで)何球かに1回は思った所と近い場所に飛ぶようになります。その時がチャンスです。自分で今、どんな動作をしたのか必死で思い出して、今と同じ動作を繰り返せるように心掛けて頑張って下さい。更に続けると、20球に1球だったマグレ球が、15球に1球になり、10球に1球になり、やがてマグレではなくなります(でも決して100%にはなりません。50%を超えたら相当凄いと思って下さい)。そうなればしめたもの。じゃんじゃじゃ〜ん♪ 既にアナタは、テニスの各種技術のうちでも最も重要な『狙った場所に球を届ける』という技術の大半を、会得した事になるのです!
なお、ラリー並みの球速でこれをやって、80%以上の確率・10球以上連続で思った場所に球を飛ばし、なおかつ残る20%の微妙な違いの理由を的確に指摘し、修正出来る方は、今すぐ選手登録をした上でウィンブルドンまでの飛行機チケットを取って下さい。その際、専属のコーチとして私の分のチケットも忘れないように。あ、勿論往復ファーストクラスで。
思ったより難しく、奥の深い壁打ち。上手にやれば貴方の上達を助けますが、ヘタにやるとフォームを崩すこともあるのがおわかりでしょうか。それでも、メンバーをそろえなくても一人だけで手軽に出来る練習法なのも確かです。欲張らず、じっくり、ゆっくり、やりましょうね。