前々回〜前回も更新の間が開きましたと言っていたのですが、またまた今回(前回〜今回)も間が開いてしまいました。いやあ〜、本当に申し訳ない。はっはっは。(反省の色ナシかい!)
しかも今回は更新の手間を省く…いや、よりわかりやすい紙面を求めてコラムと誌上レッスンで同じネタをパクリ…いや、同じ内容で協調させ、より深い理解を得られるようにした手抜き…いや、特別編集版!これを読める皆さんはとってもお得で幸せだあ〜! ついでに塾長も楽が出来て幸せだあ〜!
…ってな馬鹿話ばかり言っていても仕方ないので、そろそろ本題に移りたいと思います。
『雁行陣』というのは誌上レッスンの1回目でも取り上げましたが、中でも前衛の動きというのは重要でありながらなおかつ十分に理解されていないように思えます。コラム欄でも取り上げた通り、指導方法にも多分に問題があるようですが、練習中に横からコーチが
『ほら、○○さん、前!前に行って!ほらほらもう遅い!今度は後ろ!後ろはコートの真ん中!あ〜左右が反対!そっちぢゃなくって…あ〜もうッ!』
なんて声をかけてるシーンがあちこちのスクールで見られるのは困った事ですねえ。
とか何とか言いつつ、かく言う塾長もスクールに所属していた時代にはそんな指導をした事があります(おいっ!話がちゃうやろ!)。
でもそれは、自分より上位のコーチと一緒にいた時だけ。自分一人でコートを任された時には違う事を言ってました。今明かされる衝撃の真実!…ってな大袈裟な事でもありませんが。
僕は、どっちかっつ〜と理屈っぽい方なので、自分で理解し、納得した事でないと(本当は)する気になれません。だからコートでの指導も説明に結構時間をかけて、生徒さんにも『これから何をするのか?』を理解して貰ってから、と心がけています。そうしないと本当、生徒さんだって困っちゃいますよ。子供のレッスンとかならまだしも、大人の方に理由も言わずにイキナリ
『はい、次は○○をしなさい!』
では、生徒さんの信頼も得られません。そこで今日は、雁行陣における前衛の動きとその理由・動くタイミング等を一挙に公開しちゃいます!(わ〜い♪)
ってな大層な物でもないんですけどね。
ちなみに、コーチが指導の時にこの説明を省くのは、コーチ(=出来る人)にとってはあまりにも常識的・基礎の基礎過ぎて説明する必要を感じないからかも知れません。けど、塾長は『JPTA(プロテニス協会)非公認』をウリにしている変わり者(自分で言うかあ?)。なるべくわかりやすく説明しちゃいます! 今まで前衛に入る度に自分の居場所がわからなくて右往左往していた皆様、お待たせしました! これを読めば疑問解消、明日からコートの上を華麗に舞うことが出来る…かなあ?
まず、前衛の動きをサーブ側のフォアサイド(試合で一番最初にサーブを打つサイド。雁行陣では相手コートの左側が後衛=サーブを受ける人、右側が前衛になっている側)で考えてみましょう(バックサイドの場合は左右を逆転させて考えて下さい。厳密に言うと若干違うのですが、基本は同じです)。
前衛であるアナタは、今コートのこちら側で、左前寄りに立っています。右後ろではパートナーがサーブを打っているはずですから、下手に真ん中にいるとサーブの邪魔になり、後頭部にパカーン!と1発喰らってしまいますので、アナタの立つ位置はネットに近く、やや左よりのはずです。ここを『攻撃位置』、自陣コートの中央やや左、あなたの右後ろにある白線が『T』の字型になった所から1m位左側を『防御位置』とします。
あなたは試合中、まずは攻撃位置からスタートし、ラリーに合わせて→防御位置→攻撃位置→防御位置→攻撃位置→・・・と際限なく移動を続ける事になります(レシーブ側の場合は防御位置からスタートして→攻撃位置→防御位置→攻撃位置→防御位置→と動きます)。
ここで、この位置の違いと動くタイミングがなかなかわかりづらいんです。何故アナタはそこにいるのか?何の為にそこにいるのか?ここはどこ?ワタシハ誰? それをまとめると次のようになります。
- 雁行陣の前衛は主に攻撃の為に前にいますが、逆に相手に攻撃された場合は最も危険な(狙われやすい)位置にいる事になります。タイミングを見て『攻撃(しやすい)位置』と『防御(しやすい)位置』の2箇所を移動出来れば、攻撃も防御も堅実になるはず。アナタはその為に移動しているのです。
- 攻撃位置に行く時はネットに近づく事になりますが、その際相手はアナタの攻撃を避けようとして、或いは逆に攻撃しようと考えてストレートを抜こうとしてくる事があります。アナタはそれに備えてサイド(=ネットを支える柱に近い側)寄りに前に詰める事になります。ただしあまりサイドに寄り過ぎては真ん中の球を全部見逃してしまう事になるので、立つ位置はネットから2m位離れてダブルスサイドラインから3m前後内側位が標準です(あくまで目安であり、ストレートをぽこすか抜かれたる場合はもっとサイドに寄り、ポーチに全然出られない場合は前や真ん中に寄るなど、自分の得手不得手や相手との相性等も考えて調整します)。移動タイミングは、相手前衛が自分のパートナーの球をポーチしなかったのを確認後に前に詰めて、自分がポーチ出来なかったら下がる、位で良いでしょう。
- 防御位置に行く時はネットから下がってコート中央に近づきますが、その際相手前衛の動きに注意しましょう。『前衛のポーチは相手前衛の足元付近を狙え!』がセオリーですから、つまりアナタは『狙われている』のです! つまり、まずは自分の身を守りつつ、可能な限り返球する事も考えて、相手前衛と距離を取りつつ狙われやすい中央をガードしている訳ですね。ここで『でも開いた左側を狙われたらどうするの?』と思うでしょうが…そこは捨てましょう! 相手前衛がポーチに出た(出られる球を打ってしまった)時点で既に不利な状況に追い込まれているのです。ここで欲張っては元も子も失ってしまいますから、敢えて左側は捨てるのです。実際、ポーチでここを抜くのは結構テクニックが必要であり、相手が無理に狙ってミスをしてくれれば儲けもの。むしろ、相手にとって打ちやすいコースに貴方が立ってふさぐ事で、相手に難しいコースを狙わせる=ミスを誘うのも目的の一つなのです。移動するタイミングは攻撃位置の時の逆になります。すなわち、自分が相手後衛の球をポーチ出来なかったら下がり、相手前衛がパートナーの球をポーチしないかどうか見極められたら前に戻る、といった具合です。
- どの場合でも、移動の最中にはどうしても反応が遅くなるので、攻撃位置では相手後衛が球を打つ瞬間、防御位置では相手前衛が打つ(であろう)タイミングには止まって(欲を言えばスプリットステップを踏んで)いるのが理想です(あくまで理想であり、間に合わなかったのに無理にピョンピョン飛ぶ必要はありません)。となると移動する幅は自分が相手の動きに合わせて『移動→停止→移動→停止→』を繰り返せる範囲に限定されてしまいます。初心者はまず1歩。2歩動ければ良い方でしょう。スプリットステップまで入れると1歩で精一杯かも知れません。でも慣れるに従って自然と歩数は増えて来ます。これは、無駄な動きが減るのと動くタイミングがつかめて来るからです。そうなるまでは無理をせず、控えめに動きましょう。欲張って4〜5歩と移動しても、動きのタイミングが狂っていたら意味はありません。逆にわずか2〜3歩でも動いていれば、相手はストレート狙い/ポーチ共に打ちにくいもの。それでもストレートを打たれたりしたら、それがその時点のあなたの実力と思って諦めましょう。
- 万一リズムが狂ったりした場合はその場で停止し、タイミングを合わせ直します。この場合余裕があれば防御位置近くまで下がってから止まるとなお良いのですが、駄目ならその場でもいいので止まって状況を読みましょう。下手にウロウロしている所に相手がポーチに出て来たりすると、単にポイントを奪われるだけでなく、近い位置から強く打たれるポーチボレーに当たって怪我をする事もあります。まずは安全第一で。
以上のような事を理解していれば、途中でリズムが狂っても自分が次にどこに立つべきかがわかっているので戸惑う事もなく、自在に動けるようになるでしょう。そしてアナタは、蝶のようにコートを舞い、『お蝶婦人』と呼ばれるように…って古いなあ〜、と思ったら、最近なんだか始まっちゃいましたねえ。新しいの。何なんでしょ? イメージ違うなあ〜。まるで松田聖子の『野菊の墓』を見ているようで…(あ、歳がバレる!)