| 項 目 |
内 容 |
| サーブ |
全てのポイントはサーブから始まります。よく解説書に『サーブは2本打てるので落ちついて』とか『50%の確率のサーブなら2回打てば必ず入る』などと書かれています。事実僕もそんな風にアドバイスをしますが、コレはあくまでも『心構え』の話。実戦では1本目が確実に入らないとなかなか勝てません。1番重要なのは『どこを狙うのか?』という点。例えばバック側に入れてその隙に前に出るとか、フォア側に切れる(変化する)球で相手を動かしてミスを誘うなどの戦略を打つ前に決めておくと良いでしょう。この際球速はあまり必要ありません。何故なら受ける(リターンする)相手側も1本目はそれなりに緊張しており、また確実に入れる事がその後の展開を楽にするため、成功率を上げる必要があるからです。このため球速は全力の70〜80%程度(確実に入れられる程度)に抑え、コースを突いて主導権を握る事を心がけましょう。
技術的にはスマッシュと同じで、肘を目一杯伸ばしたところで打つのではなく、右肘が軽く(5〜10度程度)曲がった状態で球を捕えるつもりで打つと無理がなく、ある程度パワーもあってコントロール性の高いサーブが打てるでしょう。 |
| リターン |
リターンは相手(サーバー)に完全に主導権がある状況でのショットです。一発で逆転を狙うのではなく、無理のない範囲で確実に返球出来る手を選びましょう。その際初級〜中級者はあまり細かい戦略を考えても空回りしますので、取り敢えず確実にサーバー(クロス方向)に返球する事を第一に考え、相手のサーブが良かったらロブで逃げるように考えれば少しは気が楽になるでしょう。サーブの上手な相手に徹底的にロブで逃げると『早いサーブでテンポ良く相手を追い込む』というサーバー側の狙いを外す事にもなり、思わぬ好結果を生み出す事もあります。中〜上級者は『フォアに来たら強打、バックに来たら取り敢えずつなぎ、追い込まれたらロブで』という風に複数の選択肢を用意し、瞬間的に選べるようにしましょう。
技術的には余り大振りにならず、相手のサーブの球速をうまく利用する事です。相手のサーブが早い場合に振り遅れてのミスがよく見られますが、そんな場合多くの方がストロークと同じように『1、2、3!』でタイミングを計ろうとしているようです。そんな場合はボレーと同じように『1、2!』と速いテンポで合わせ、打ち方もボレー同様コンパクトにすると良いでしょう。滅茶苦茶早いサーブでサーブ&ボレーを仕掛けてくるような相手には、ラケットを止めただけの方がうまく相手の足元に落ちる球を返球出来るものだと憶えておきましょう。 |
フォアハンド ストローク |
多くの人が1番得意(もしくは1番マシ)だと思っているショットだけに、案外イージーミスが出やすいものです。どんなに得意でも常に全力で強打出来る訳ではありません(それが出来るのは世界トップ10レベルのプロ選手だけ)。むしろ、球速を落としてでもコースを狙っていく方が戦略的にはベターです。落ち着いて打てば1番コントロールしやすいショットなので、相手の苦手なバックハンドや意表を突いてロブ・ストレートを狙ったり、球速や回転・高さなどに変化を付けていく事を考えましょう。この際ダブルスでは相手前衛の動きが大変気になるものですが、こちらがフォアハンドで打つ事を察知すれば上手な人ほど無茶な動きはしないものです。安心してコースを狙い、あまり前衛がウロチョロするようなら早い段階でストレートに一発打ってやると、警戒して動かなくなるでしょう。まずは確実に、と考えましょう。その為にはサーブ同様スピードを多少犠牲にしてでもコントロール性を上げる必要があります。相手が迷うぐらい色々な所に打ち分け、翻弄してやりましょう。多彩なショットを持つ人はそこが違うのです。
ほとんどの方の場合技術面には特に問題がありませんが、下半身が不安定な為にミスが多いケースがあります。その場合は足の位置を固定し、膝を十分に曲げた状態で手で落とした球を打ち、打ち終わった時にバランスが崩れていないか意識する練習などで改善されるようです。 |
バックハンド ストローク |
多くの人が1番苦手(もしくは1番キライ)だと思っているショットだけに、試合になると1番狙われます。狙われるからと言っても無理に良い返球を返そうと力むとミスが出て、嫌がって無理にフォアに回り込もうとするとそのフォアでもミスが出てしまい、ズブズブと深みにハマッてしまいます。相手があなたのバックハンド側に球を打った時点で既にあなたは追い込まれているのです。無理をせず確実に返球する為には、リターンの所でも考えた『ロブ』を有効に使いましょう。特にダブルスでは相手前衛もあなたがバックで返球するのを見て『チャンス!』と思い動いて来ますので、中途半端な返球は餌食になるだけです。その点ロブならいくら相手が動いても直接ボレーされる心配は全くないので、取り敢えず一息つけるはずです。その間にフォーメーションを立て直しましょう。
技術的には、
@片手打ち・両手打ち共に左ききのフォアハンドと同じくらいにしっかりと身体を横向き(相手に背中が少し見えるくらい)にする。
A片手打ちの場合は右手の肘を打球方向に向け、身体から少し離して腕の動きに余裕を持たせ、左手でバランスを取る。
B両手打ちの場合はリーチが短くなるので、打点に向けてしっかり踏み込んで合わせる。
等に注意しましょう。バックハンドストロークは普段使わない筋肉を使う動きですので、習得が難しく、またどうしても身体が早く開いてバランスを崩しやすいものです。十分に慣れるまでは、打球後も打点を見据えて目を離さないようにしましょう。そのうちに打球を目で追わなくてもどこに飛んだか感覚で掴めるようになり、安定して来るようになるはずです。 |
フォアハンド ボレー |
フォアハンドストローク同様、強打によるミスが多いショットです。決定打として打つ場合でも『強打したから決まった』というのは見ていてもあまりスマートではありません。むしろ、柔らかいタッチでコーナーを狙ったボレーが決まった方が、見ている観客からも『ほぉ〜っ!』っとため息が出るものです。フォアハンドボレーは打点が顔に近く、しっかり目で追えるので本来は一番コントロールしやすいショットです。手首・肘を余裕を持って曲げてラケット面をしっかり顔の近くに保持し、キッチリとコーナーを狙いましょう。気持ち的には『この一発で決める!』というのではなく『これでかなり相手を追い込めるかな?』ぐらいに構え、常に次の返球が帰って来ると思って続けるようにすると、動きも結果も各段に良くなって来ます。
技術的にはあまり問題の出にくいショットですが、手首や肘の曲がり具合が適切でなく、無理のあるケースが見受けられます。力で押さえ込むのではなく、コントロールのしやすさを十分に生かす為にも、ゆっくりした球をゆっくりとコーナーに打ち分け、感触を確かめるような練習をすると改善されるようです。 |
バックハンド ボレー |
バックハンドストローク同様、試合中に真っ先に狙われるところです。それだけに日々の練習が欠かせませんが、ネットまでの距離が近いだけストロークよりも楽です。『えぇ〜っ?ストロークの方がマシじゃん!』といった反論もあるかも知れませんが、当てただけでも十分にネットを越えるので、肩から余分な力を抜きやすいのです。とは言え、実際には苦手意識も手伝ってどうしても力が入ってしまい、ミスするケースが多いようです。落ち着いてラケット面を正確に構えさえすれば返せる確率の高いショットですので、何とか意識を切り替えて踏ん張りたいところです。
技術的には、テイクバック(実際には上半身のターンだけでほとんど後ろには引かない)の際のラケット面が安定しないケースが多く見られます。フォアハンドショットが『右手のひらの感覚で』と言うのと同様、『右手の甲の感覚で打つ』などと指導されますが、なかなか難しいでしょう。この場合はラケットのスロート(グリップとラケット面を繋ぐ三角形になった部分)に左手を添え、ラケット面がどこを向いているのかを左手の手のひらでも感じ取るようにするとうまくいく場合が多く、実際塾長もそれでバックハンドを克服しました。 |
| ローボレー |
二人とも前に出て並行陣に立った場合など、よくここを狙われます。アプローチからのファーストボレーの際にも返球でここを突かれて失敗するケースが多いようです。まず確認しておきたいのですが、スマッシュ等と違って球を捕える位置がネットより低いので、ローボレーはネットに向けて打ち上げるショットになります。その為球速にはおのずと制限があり、ある速度を越えると地面に落ちる前に必ずコートを飛び出してしまいます(物理的限界)。特に相手後衛からのストロークを受ける場合には、球自体に勢いがある為ラケットの反発力だけで充分その速度を越えそうになってしまいますので、キッチリとラケット面を作り、速度を抑え目になるべくネットすれすれを狙って返球するのが良いでしょう。ネット上の高さが低ければ、万一ポーチに出られても強打される危険性が低くなります。
技術的にはよく『ラケットヘッドを右手首より下に下げない』などと指導されますが、ちょっと無茶です。そんな所にだけこだわった打ち方をしていては、早晩手首や肘を傷めてしまうでしょう。むしろ注意すべきは前腕(肘〜手首)とラケットの角度で、ここが真っ直ぐ(180度)になっていると弱い力でもラケットヘッドが回るようになってしまい、ミスショットを誘発します。たとえ肘が真っ直ぐになり、ラケットヘッドが下を向いていても、前腕とラケットが作る角度が120〜150度前後を維持出来ていれば、強い球にもしっかりと返球出来るようになるはずです。 |
| ハイボレー |
相手の返球が甘かったりして高めの球が返って来ると、急に人が変わってしまう方を良く見かけます。まるでボールを憎んでいるかのように無茶苦茶叩きつけ、時にはやり過ぎてミスを犯してしまうのです。そんな方にはやんわりと『ボールが親の仇でもあるまいに』と言うのですが、どうも皆さん前世ででも何かあったようです(笑)。感覚的に『高い球=強打出来る』というのはわかるのですが、ここはもう一歩進んで『高い球=角度を付けやすい』という考え方を身に付けましょう。実際かなりネットに近い位置に立ってみても、相手のコート(白線内)はそのほとんどがネット越しにしか見えません。ネットに邪魔されず直視出来るのは精々サービスラインより後ろぐらいでしょう。強打した打球が直線的に飛ぶと仮定すると(実際は放物線に近い)、目の高さの球は相手コートの直接見える部分(コートの後ろ半分位)しか狙えない事になります。しかし、ある程度球速を落としてやれば、もっと広い角度を狙えるようになります。繰り返しになりますが、角度の付いた球は強く打とうとするとすぐ外に飛び出してしまいます。『速度』と『角度』は相反するものだと考え、『角度(またはコース)』を優先しましょう。充分に角度の付いた球をならうまくいけば即エースショット。もし万が一返球されても相手コートはガラ空きのはずですから、次の球で確実に決められるはずです。
技術的にはラケット面を立ててやや上から抑えるように使い、ラケットをあまり強く握り過ぎない事です。ハイボレーの位置は意外と力を加えにくいので、柔らかいタッチを使う事がポイントになります。 |
| スマッシュ |
プロの試合を見ていると、スマッシュした球がバウンド後そのまま観客席に飛び込むぐらい強く叩きつけています。つい真似したくなりますが、プロの高い技術と鍛え抜いた肉体があって初めて可能なショットです。女性では米国のビーナス姉妹、男性ではK1のボブ・サップ並みに腕力に自信のある方以外にはお奨め出来ません。アマチュアの試合ではそこまでの必要はなく、むしろコントロールが重要になります。ハイボレーの項でも書きましたが、高めの打点は案外力が入りにくいものです。これは肩と肘の関節の構造とも関係するのですが、肘を伸ばして目一杯高い位置でボールを捕えようとすると肩と肘・手首の関節が直線的に並んでしまう為、横方向のブレに対して極端に弱くなってしまうのです。プロは莫大な賞金(=豪華な生活)がかかっているのでそこまでやらないといけないのですが、我々には残念ながらそんな必要はありません。肘を軽く曲げた状態で捕えられる、やや低めの位置で打つだけでも充分なスピードは得られますし、その分コントロールは格段にしやすくなります。
技術的にはサーブと同じで、身体の右前方に打点を置き右肘が軽く(5〜10度程度)曲がった状態で球をヒットするつもりで打てば、スピードとコントロール性を両立させられるでしょう(実際には肘は打球直後にほぼ真っ直ぐになります)。特に『40肩』以上の年齢のプレーヤーでは、無理をすると長期の故障につながりやすいので、肩への負担は出来るだけ避けましょう。 |
| ハーフボレー |
コーチをやっていて時々質問を受けるのが『ハーフボレーって何?』というもの。確かに直訳すると『半分だけボレー』…って何の事だかわかりませんね。でも、ボレーするつもりでラケットを出したらボールが予想より早く落下したので思いがけずハーフボレーをしてしまった、という経験のある方も多く、案外簡単に理解して頂けるようです。要は『バウンド直後に(大体地上20cmぐらいまでで?)ボレーと同じように球を打つ事』です。
技術的には、タイミングの取り方とボールのコントロールに戸惑う方が多いようです。これは
@どうしてもバウンドに合わせてタイミングを取ってしまう
Aバウンド前は落下していたボールがバウンド直後は上昇に転じており、球の捉え方が短時間で急激に変わってしまう
などが原因のようです。対策としては
@バウンド前後で球速は余り変わらないので、タイミングはバウンドを無視して合わせる
Aラケット面を地面とほぼ垂直にする
B腕の動きは草刈りでもするように地面をほぼ水平になぎ払うように使う
等でしょうか。ちょっと変わった当たりなので練習が重要ですが、自分で落とした球をバウンド直後に打つ練習から始めて、徐々にタイミングを掴むしかありません。なお、ローボレー同様球速には物理的な限界がありますので、コードカバー(ネットのワイヤー部にかけた白いカバー)に当てるつもりで打ちながら、球速の感覚を掴みましょう。 |
| ロブ |
ロブと言うとどうしても『逃げのショット』のイメージが強く、あまり良い印象は持って貰えないようです。実際の試合でもあまりロブを多用するケースは見られず、ギリギリまで追い込まれて初めて使うといったケースがほとんどです。しかし、ロブを有効に使えば平面的なプレーが一気に三次元の広がりを持ち、プレーのバリエーションを増加させ飛躍的に高度なプレースタイルを産み出してくれます。例えば相手が雁行陣の場合に前衛の頭の上を抜くロブは、強固な雁行陣の守りを一気に乱して大きな隙を産み出してくれますし、相手前衛にポーチばかり出られる時にはクロスにロブを上げればその心配も全くなくなります。また変わったところでは風が強い日や相手側が逆光になる時にロブを使って相手のスマッシュミスを誘ったり、パートナーがポーチに失敗した場合や何かの拍子にバランスを崩したりするアクシデントに見舞われた時にもロブを使って時間を稼ぎ、フォーメーションの立て直しがはかれるなど、応用範囲は案外広いものです。しかし、ロブというと『上に向けて打つ』イメージが強いせいか、高く上がる割には飛距離が短く、サービスライン付近に落ちて相手前衛のスマッシュの餌食になるケースが多く見られます。
技術的にはその点に注意し、深くコントロールされた球を打つ必要があります。具体的には、例えば相手前衛の頭の上を抜く場合には『中国雑技団作戦』を使います。これは中国雑技団(サーカス)の方々がやるように人の肩の上にもう一人の人が立った状態を想像し、上になる人の顔の辺りを通過するような球の軌道を考えるのです。前衛が元全日本のバレーボール選手とかでもない限り、その辺りの球にはジャンプしても届きません。高さはそれで充分ですので、『普段の2〜3倍の高さを通すストローク』と思ってしっかりとフォロースルーを取って打ちます。練習では球出しからストレートに打つストロークの高さを徐々に上げていき、前衛の頭の上を越えてベースラインに落ちる球の感覚をつかむとよいでしょう。 |
ドロップ ショット |
シングルスと違って守備範囲の広いダブルスではあまり使いませんが、これも意外と効果的なショットです。例えばこちらが並行陣で相手が雁行陣の場合に、相手後衛が強打した球をアングルにドロップ出来れば簡単にポイントが奪えます。また、相手前衛がポーチに失敗した場合など、フォーメーションが乱れた瞬間も狙い目です。但し、万一取られた場合には鋭い切り返しが来る事も多いので、その後の守備には注意が必要です。ドロップショットの落ちた方角に近い方のプレーヤーが思いっきりネットに詰めて踏ん張り、もう一人がハイアングルショットとロブを警戒しつつやや下がり気味にフォローに回るなどのフォーメーションが適当ですが、詰めた方のプレーヤーにはかなりの度胸が要ります。怖い場合は二人手分けしてストレートとアングルのケアに回りましょう。狙いが良ければあまり強打が帰って来る事はありませんが、万一返された時には相手に『いよっ、お上手!』と拍手してあげるぐらいの余裕を持って使いましょう。
技術的にはスライス回転のボレーをさらに強く切るように思われがちですが、こうするとかすれた当たりの浮き球になってしまいます。実際にはラケット面はむしろ垂直に近く、短く弱く切り下げるように打ちます。最近のラケットは高性能で、ちょっとした当たりでも随分と飛距離が出てしまいますので、グリップは強く握らず相手の球に打ち負けるぐらいの感じで丁度良いでしょう。 |
| アプローチ |
主に雁行陣から並行陣に移行する際の動きですが、皆さん何かに取り憑かれたように全力疾走で走っていますね〜。一般的にはアプローチショットの後のファーストボレーはサービスライン付近で、となっている為、アプローチショットを打つか打たないうちに走り出し、サービスライン付近まで一直線に駆け出してしまっています。これでは充分なアプローチショットが打てないばかりか、相手の動きも何も全く見えないままサービスライン付近に立ってしまうので、ファーストボレーのミスも続発してしまいます。塾長がよくデモンストレーションするのは、アプローチからファーストボレー・それに続く決めのボレーまでの3打を歩きながらやる、というもの。実際、相手のストロークがある程度短ければ普通に歩いても充分に間に合います(試合中にやるのは奨めませんが…)。実戦では歩かないまでも、もっと余裕を持って移動しないと隙が出来てしまい、相手にそこを突かれてしまいます。アプローチにあまり早い打球を打つのも考えもので、後に続く自分の動きの時間まで縮めてしまい結局慌しくなってしまいます。走る事で前に詰める時間を作るのではなく、相手のストロークが短くなった(=その分ネットまで進む距離が少なくて済む)のをうまく利用しましょう。
技術的にも1番良いのはしっかりとしたテイクバックを取る事で懐を深くして相手(特に前衛)にコースを読まれにくくすることと、その上で遅めの球速で充分に深い球を打ち、フォロースルーの動作をしっかり取りつつそのまま打球を追いかけるようにすることです。こうすれば時間的な余裕も生まれ、落ち着いてプレーが出来ます。フォロースルーを取りながら自分の打球の球速・深さを感じ取り、思いがけず球が浅くなったと判断した場合には前に詰める動作を取りやめ、再度後ろに戻れるぐらいの気持ちで打ちましょう。 |
ファースト ボレー |
ファーストボレーは原語では『first(最初の)volley』だと思うのですが、どうも『fast(早い)volley』だという固定観念が強いようで、実戦でもよくそんな球を見かけます。アプローチの項でも述べましたが、あまり早すぎる展開は相手よりもまず自分の首を絞めてしまいます。相手は足元を狙って攻めて来る事が多いので、ローボレーやハーフボレーを強いられる事になりますので、打ち上げのショットである事を自覚し、無理をせず対角線に深めの球を送るように心掛けましょう。最も難しいとされる低い位置からの打ち上げの球を、アプローチからの一連の動きの中でする事になるのですから、慣れるまでは大変難しいと感じるでしょう。
技術的には、アプローチの項で解説したように落ち着いて前に詰める事が出来ればしっかりと腰を落として捕球出来、ミスも減るはずです。出来ればアプローチからの一連の動作を連続して練習し、スムーズな流れを作れるようにしましょう。また、アプローチからの移動時に思ったより前に詰められず、サービスラインより後ろで取らされる事もあります。肝心なのは、相手がストロークをする時にスプリットステップ(肩幅ぐらいに足を開き、両足同時に小さくジャンプしてタイミングを計る動作)をする余裕を残す事です。慌てて前に詰めるよりもこちらを優先して、深い位置でのハーフボレーやローボレーもしっかり返せるように練習しましょう。 |
| テニス肘 |
テニスをする方に多く見られる為に『テニス肘(上腕骨外側上顆炎など)』と名付けられた疾患ですが、実際には他のスポーツでも良く見られます。手首を動かす筋肉とそれを支える腱(肘の外側の上腕骨外側上顆という所に繋がっています)に負担がかかり、炎症を起こしたものです。テニスの場合は道具(ラケット)が非常に軽く、また運動の支点となる肩や肘から力学的な作用点であるラケットまでの距離が長くて打球時の負担が大きく伝わる事が原因となっているようです。良いフォーム(打ち方)と言うのは見た目に美しいだけでなく、こういった無理や負担を軽減するものです。そういう意味でもご自分に合った無理のないフォームを身につけましょう(ちなみに私も今では肘痛とは全く無縁です)。但し『無理のないフォーム』というのは個人差が大きいので、個性を尊重してくれる良いコーチの指導が不可欠です。無理に一つの枠に当てはめようとするコーチの指導ではかえって負担が増える場合もありますので、コーチ選びは慎重に。また、普段(痛みのない時)から手首を動かす筋肉を強化するのも有効ですが、発症したら無理をせずまずは医師の指導を受けましょう。 |